ルナティックドーン 前途への道標
〜剣士【芹雄】の冒険記〜

〜 第四章 〜

達人


 東方都市の中央広場のベンチに座り、考え事をしていた芹雄に話し掛けて来た若い女性。若い女性でありながら侍の様だ。

芹雄:(ももも…もしかして、「仲間にしてください。」とか!?)「な…なんでせう?」

 緊張の為、声がひっくり返っている

若い女:「あなたは忍びの達人ですね。そろそろ世代交代の時期だと思いませんか?」

 仲間だなんてとんでもない。挑戦者だった。(本当は町に入った時にしか挑まれません)

芹雄:「………………。」

 『期待した俺が馬鹿だったよ。』―――そんな顔をする芹雄。

芹雄:「はいはい…いいッスよ。んじゃ、場所かえるか…ここじゃアレだし。」

 心底残念そうな顔をしながら立ち上がり、少し広い所へ移動。人気のない空き地でお互い距離を取り構える。

芹雄:「さ、どうぞ。いつでも何処からでも掛かってきなさい…」

若い女:「女だからって甘く見ないで!行くわよ、食ら―――」

芹雄:(遅すぎる…)「てい。」

≪ゴシッ!!≫

 勝負は一瞬。芹雄は忍びの達人であると同時に武の達人でもある。非常に重い攻撃にたった一発で沈む挑戦者。

芹雄:「…ま、気を落さずにな。あんたが弱いんじゃない。俺が強すぎるんだ。そうだな…挑むんだったらもう一人の達人に挑みな。まぁ攻撃は軽いと思うが防具は俺のより硬い筈だけどな。」

 挑戦者は一撃で負けたのが悔しかったのか、傷の手当てもせずに無言で宿に帰って行った。後でパラメータを確認したがこの挑戦者…

アホ程弱かったです

芹雄:「………はぁぁ…やれやれ。仲間になってくれるのかと思ったが…そんな上手い話があるはずないか。」

<セリオス>:[一寸焦ったけどな。やっぱこんなもんだ。それより、達人の武具って強いよなぁ。]

芹雄:「ん…あぁ…そうだな。ありゃ、反則だ。」

 達人の武具…達人が装備している非常に優れた武具。特に防具は恐ろしい程の防御力を持ち、あらゆる攻撃を軽減する。そこで芹雄は思った。

芹雄:(そういえば今回から装備品って殺しても手に入らないけど、盗めるようになったよな…)「フフフ…おい<セリヲス>。セーブを頼む。」

<セリオス>:[盗るのか…了解。頑張れよ。]

 既に芹雄は動いていた。丁度この街に忍びの達人がいたのだ。敏捷がMAXの芹雄は一般人ならほぼ確実に見つからないで盗む事が出来る。 だが今の相手は達人だ。しかも忍びの。敏捷は相手の方が上である。果たして成功するのであろうか…?


芹雄:(さて…問題はどうやって盗るか、だ…物は鎧=服だからなぁ…本来なら絶対にバレるが…むぅ…… やはりここは…基本に基づきぶつかると同時にかっぱらう!)

 現在の【忍びの達人】『栗原伝兵衛』(以下『栗原』)さん発見。徐々に近付いて行く。

芹雄:(ターゲット確認…ロックオン…OK!いざ!)

ドンッ!(ババッ!)

 さぁ服は取った!一気に逃げ――ポン…不意に後ろから肩を掴まれる。

栗原:「…貴様…何の真似だ…?」

芹雄:「わぁお!ホワィ!?どうして判ったんだい!?」

栗原:「阿呆か貴様…ぶつかり様に装備品を、しかもだぞ…判らん方がおかしいわ!……覚悟は出来ておるんだろうなぁ…」

 【修羅刀】(忍びの達人専用武器)に手を掛ける栗原さん!どうする?芹雄!

芹雄「……バニッシュクリスタルぅ〜!」(=逃げる)

<セリオス>:あかんかったか…では、ロードするか…

芹雄:「ええい!諦めて堪るか!成功するまでやってやる!」

(ごそごそ…)←服を脱がそうとている

栗原:「をい…」

芹雄:「しかし、ヤツは忍びの達人…敏捷が高いからなぁ…」

(するする…)←服を脱がしている

栗原:「をい!」

芹雄:「『くれ!』『はいどうぞ!』って云う風にはいかんしなぁ…」

(バッ!)←服を脱がした

栗原:「うっを、ちょっ…ヲイ!

芹雄:「まぁいい。さぁ、行くか…」

栗原:「ヲイ!コラ!待たんかぃ!」

芹雄:「ほへっ?は、はい。何か?」

栗原:「『何か?』じゃねぇだろう!独り言を言いながら服を脱がすわ、俺を無視するわ、極め付けにそのまま逃げようとするわ…」

芹雄「あ。バレました?」

栗原:「バレるわ!貴様…」

芹雄:「はいはい…返しますよ、返しゃいいんでしょ…はいどうぞ!」

栗原:「それだけで済むか!っつーか、何、キレとんねん!」

 襲いかかって来る栗原さん。とことん虚仮にされ怒りは頂点に達したようで物凄い殺気だ

芹雄:(あ〜ぁ…面倒臭ぇ…)「バニッシュぅ〜…」

栗原:「逃げるなあぁあぁあぁあぁ…」

芹雄:(チッ…!結局また失敗したか…)

 その後、成功するまでやり続ける事数十回…漸く盗みに成功する。早速装備を変更する芹雄。


芹雄:「これが忍の装束か…一体どんな力が…」

 【ミスリルアーマー】を外し【忍の装束】に着替えた。

芹雄:「フォッ!な、なんだ?この皮膚に吸いつくようなフィット感は……ああァァァ!!!!?!?」

ドクンドクンドクンドクンドクン………

芹雄「フォオオオオオオオオオォ!!!」

<セリオス>:[お前は変態仮面か…]

芹雄:ひゅ〜〜〜〜…良い気分だゼ…フフ…これぞ忍びの達人ルック。強力でかつ動きやすい。」

<セリオス>:[【黄金兜】を被ってる忍者が何処にいる…]

 一方…忍びの頭巾=黒頭巾しか被ってない忍びの達人栗原さん。

栗原:「はわっ!?服がなーーい!!いや〜ん!まいっちんぐ!」

 こっちが変態仮面になっていた。この後芹雄に倒されるまでこの格好で過ごす……


第四章

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