名称 | 耐性 | 特徴・説明 | |
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大鎧 (おおよろい) 著長 (きせなが) | 斬○ 打○ 突◇ | 8 | 完全に武装できる式正鎧で、他の簡略化した鎧と区別する為、『著長』とも呼ばれる 基本構成は胴・脇楯・袖・草摺。そこに籠手・臑当などが付属される その内の主要部構造は胴は鉄板と小札(こざね)を組み合わせた物 胴の腹部の周りを囲む部分を長側といい、四段か五段重ねになっている 長側から上がって胸を覆う部分を前立挙といい、二段。背中の部を後立挙といい三段重ね 長側の下部に連結して腰部を覆う草摺は『下がり』という言い方をし、通常五段下がり。脇楯(側部の草摺)を含めて四間(4枚)ある 胴の正面には鹿なめしの弦走革を貼り、胸部の防護と弓を射る時弦が掛からない様工夫されたもの |
胴丸 (どうまる) | 打◇ 突△ | 5 | 大型の鎧で騎馬武将が着用する鎧 小札を使った裲襠式桂甲からの発展型 前立挙二段・後立挙三段・長側三〜四段。草摺八間五段下がりで動き易く分けられている 肩から上腕部は14cmほどの杏葉型の金具廻りを付けて防護する |
腹巻 (はらまき) | 斬◇ 打◇ 突△ | 4 | 胴丸を歩兵・徒卒用に簡略化した形式の鎧 胴・腹回りを全て覆っている 鉄製の小札・革製の小札・鉄革1枚混ぜなど、小札のサイズはやや小さいが構造は大鎧とほぼ同一 前立挙二段後立挙二段長側四段背中引き合わせ。草摺は七間五段下がりで胴丸より1枚少ない 防衛的機能よりも徒歩戦に於ける攻撃的な機動性に適している ちなみに、背中の部分には隙間があり、それを埋める為の板もあるが、背中を守る為『臆病板』と呼ばれている。しかし見栄で命が守れる筈も無いので防御第一で着ける者の方が多かった |
腹当 (はらあて) | 斬◇ 打△ 突△ | 3 | 胴丸・腹巻を更に簡略化した最も軽装の鎧 胴の前面と左右を防御する 中央二〜三段・左右一〜二段だが、草摺も付いている 弓足軽が好んで使用した 軽く手軽な為、軽装兵には最適だった |
短甲 (たんこう) | 斬◇ 打△ 突○ | 5 | 「みじかよろい」とも呼ばれた胴を守る短い形の古代の甲 胴から腰にかけて密着する形状の流動的な美しい曲線を持ち、古代の甲の中でも特に日本的な感覚を有すると言われている 剣・鉾・槍などの刺突に対する防御を主な目的とした物で、最初は植物や獣皮などで作られていたが、後に金属製になる 長方形や三角形の金属板を皮紐で綴じ合わせてあったが、後に鉄板を鉄鋲で留めるようになった 付属品として衝角付冑、頬当、頸鎧(あかべよろい)、肩鎧、籠手、草摺、脇引などがあったが、完全装備にすると軽便な機動性が損なわれる |
桂甲 (けいこう) | 斬○ 打△ 突○ | 5 | 別名「札鎧(ふだよろい)」ともいわれる古代の鎧の中でも大陸の影響を強く受けている甲 騎馬民族が好んで用いていたもので刺突以外にも弓矢の攻撃にも対応した性能を持っている 基本形式としては金属製の小札(こざね)を皮紐や組紐で連接して作る物、袖無しの胴着に小札を縫い付けた物がある 胴と草摺が一体になった甲で外套のような長い形状で大腿部まで覆う 重装備では、頸鎧、肩鎧、手纏(たまき=籠手)、足纏(あしまき=臑当)を装着するが全重量が30kg弱に達し、機動性に欠けるため馬上戦闘に適したものとされた |
綿襖甲 (めんおうこう) | 斬◇ 打◇ 突○ | 4 | 奈良時代に唐から伝わった新様式の甲 構造機能は桂甲と同じ 素材を綿を主体にして作っている 防寒にも優れ打撃への効果も上がっている しかし耐久性に問題があった |
鎖帷子 (くさりかたびら) | 斬◇ 打△ 突△ | 3 | 日本の忍者が用いたとされるチェインメイル 細くて小さい輪を布に縫い付けるタイプで、音を立てずに行動できる 西欧のそれほど防御効果は無いが忍者にとっては十分な効果があったと思われる 総鎖の鎧は重くて不便とされ、日本では使われなかった |
(わせいなんばんどう) | 斬○ 打○ 突○ | 7 | 天文に西洋人との接触により伝わった西欧甲冑 鉄砲の弾にも耐える堅固な構造が大いに歓迎された しかし日本人のサイズには合わない為、日本人好みに改良を加えて作られた鎧 前胴と後胴の2枚胴形式で左側に蝶番で繋ぐ構造 前胴は継ぎ目の無しの滑らかな面で中心が高く盛り上がり縦に鎬状を形成 それにより弾や刺突攻撃を滑らせる構造になっている |
当世具足 (とうせいぐそく) | 斬◇ 打◇ 突◇ | 6 | 「具足」とは足の防具ではなく十分に完備していると言う意味で、あらゆる防護機能が十分装備された鎧 基本形式は大鎧を軽快にした胴丸形式 軽量化してあるが面具、佩楯(はいだて=膝を守る防具)をも付け全身を覆う防具になっている 防御性能も高く機動性もある優れた防具 |
桶側胴具足 (おけがわどうぐそく) | 斬○ 打◇ 突◇ | 7 | 当世具足のなかで最も多く使われたとされる形式 練革製の物もあるが基本は鉄板で作られている 大鎧などの小札威よりも低コストで軽くて頑丈と言う優れた性能を持っている |
仏胴具足 (ほとけどうぐそく) | 斬○ 打◇ 突◇ | 7 | 胴の表面が滑らかで矧ぎ目が無い1枚板で作られた形式のもの ただ、1枚打ち出しではなく、多くは内側が縦矧ぎまたは横矧ぎの桶側胴でその上を革で覆ったり漆塗りして1枚板のように見せた物で、その手のものを「包仏胴(つつみほとけどう)」と言う 蒔絵をしたり彫金物を打ち付けて装飾を施すのが普通とされている 伊達政宗が使ったとされるもので5枚胴がある 大きく幅広い鉄板を鍛えて加工する2枚胴より5枚にした方が簡単に加工できる為、広く用いられた |
南蛮胴具足 (なんばんどうぐそく) | 斬○ 打○ 突◇ | 10 | 西洋人から伝わった西洋甲冑を元に作られた具足 防御性能は極めて堅牢であったが非常に重量があり着こなす事が難しいとされる |
畳具足 (たたみぐそく) | 斬△ 打△ 突△ | 4 | 骨牌(かるた)型の骨牌札や亀甲型の亀甲札などを縦横に並べて鎖輪で連接して構成してある具足 鎖で繋いである為、折り曲げて畳む事が可能。その為、「畳める具足」と呼ばれるようになった |
御貸具足 (おかしぐそく) | 斬△ 打△ 突△ | 4 | 武将が部下の足軽たちに用意して付与させた武具一式の総称 大量に用意される物なので簡単な鎧に粗製の武器というのが普通で具足と呼ぶには少し不満が残る物 |